虚血性心疾患とは、心臓の筋肉(心筋)に酸素と栄養を送る血管である「冠動脈」が、動脈硬化などの影響で狭くなったり詰まったりし、心筋へ十分な血液が行き渡らなくなる(虚血)病気の総称です。代表的な病気として「狭心症」と「心筋梗塞」があります。岐阜市中鶉のなかうずらクリニックでは、基幹病院で心臓カテーテル治療(PCI)に長年携わってきた循環器専門医が、胸の痛み・胸の締めつけ感の診療にあたっています。
狭心症と心筋梗塞の違い
狭心症
- 病態:冠動脈が動脈硬化によって狭くなり、心筋への血流が一時的に不足する状態です
- 症状:坂道や階段を上る、重い荷物を持つなど、心臓に負荷がかかった際に「胸が締め付けられる」「胸が圧迫される」といった痛みが数分〜10分程度続きます。安静にすると症状が治まるのが典型的な特徴です
心筋梗塞(急性心筋梗塞:AMI)
- 病態:冠動脈に形成された動脈硬化の破綻(プラークの崩壊)により血栓ができ、血管が完全に閉塞して心筋が壊死し始める、生命に関わる緊急疾患です
- 症状:突然の「激しい胸の痛みが15分〜30分以上続く」「冷や汗が止まらない」「吐き気・呼吸困難を伴う」などの症状が現れます。安静にしても治まりません
このような症状はありませんか?
虚血性心疾患の症状は、必ずしも「胸の痛み」だけに現れるとは限りません。以下のような症状がある方は、早期の専門的アプローチが必要です。
- 坂道や階段を上ると胸が締め付けられる・圧迫感がある
- 胸の痛みが安静にすると治まる
- 胸の違和感や痛みが、左肩・左腕・あご・歯・背中へ広がる(放散痛)
- 冷や汗を伴う激しい胸の痛みが続いている
- 少しの動作で動悸や息切れを感じるようになった
- 理由のない強い胸やけや吐き気がある
思い当たる症状がある方は、我慢せずに当院(内科 058-277-7757)までご連絡・ご相談ください。
岐阜県総合医療センターや小倉記念病院での臨床経験から
当院院長はこれまで、岐阜県総合医療センターや小倉記念病院などで、狭心症や急性心筋梗塞に対する心臓カテーテル治療(PCI)をはじめとする循環器・血管治療に携わってまいりました。
急性期の現場で「詰まった血管を開通させ、心筋を守る治療」に数多く携わってきた経験から、外来では次の3点を大切にしています。
1. 血管の内部(プラーク)を見てきた経験を診断に活かします
カテーテル治療の現場で実際の冠動脈や血管壁の状態を直に見つめてきた経験から、患者様の症状や心電図・検査結果を総合的に判断し、「冠動脈のどこに、どのような動脈硬化(プラーク)が潜んでいるか」を見極めます。
2. 「高度医療機関へ繋ぐべきタイミング」を逃さない判断力
当クリニック内ではカテーテル治療そのものは行いませんが、「薬物療法で経過観察できる段階」と「直ちに基幹病院へ送り、カテーテル検査や緊急治療を行うべきタイミング」の適切な判断は、循環器診療に携わってきた医師の重要な役割です。
3. カテーテル治療(PCI)後の再発予防・経過観察
すでに基幹病院でカテーテル治療(ステント留置など)を受けられた患者様の術後管理も承ります。治療後の血管の経過や再狭窄のリスクを踏まえ、薬の調整と生活習慣の管理で、将来の再発防止に取り組みます。
虚血性心疾患を引き起こす危険因子(原因)
冠動脈の動脈硬化を急速に進めてしまう主な原因は、日々の生活習慣病です。
- 高血圧症:血管壁に絶えず高い圧力をかけます
- 脂質異常症:LDLコレステロールや中性脂肪が血管壁に蓄積します
- 糖尿病:高血糖により血管内皮が損傷・劣化します
- 喫煙:血管を収縮させ、血栓を形成しやすくします
- 肥満・メタボリックシンドローム / ストレス / 家族歴(遺伝)
生活習慣病のコントロールは、冠動脈の動脈硬化予防、ひいては心筋梗塞の予防に直結します。健康診断で血圧・血糖値・コレステロール値の異常を指摘された方は、症状がなくても結果票をお持ちのうえご相談ください。
当院での精密検査・診断体制
当院では、心臓・血管の状態を迅速かつ正確に把握するため、以下の検査体制を整えています。
- 標準12誘導心電図検査:心筋の虚血変化や不整脈の有無を確認します
- 24時間ホルター心電図検査:日常生活中の胸痛発作や、夜間・早朝に起こる「冠異型狭心症(冠攣縮性狭心症。血管の痙攣による狭心症)」の診断に有用です
- 心臓超音波検査(心エコー):心筋の動き(壁運動異常)、心臓のポンプ機能、弁膜症の有無などをリアルタイムで安全に評価します
- 血液検査(心筋酵素・BNP・NT-proBNPなど):心筋障害の有無や心不全の程度、コレステロール・血糖値などの危険因子をチェックします
- 負荷心電図検査:運動負荷をかけることで、運動時にのみ現れる心筋虚血(狭心症)を評価します
当院の治療方針と連携体制
1. 専門的アプローチによる薬物療法とリスク管理
軽症〜中等症の狭心症に対しては、血管を広げて心臓の負担を減らす「冠拡張薬(硝酸薬やCa拮抗薬など)」、血栓の形成を防ぐ「抗血小板薬(アスピリンなど)」、LDLコレステロールを目標値まで下げてプラークを安定させる「スタチン製剤」などを組み合わせた薬物療法を行います。
2. 高度医療機関との緊密な病診連携(迅速な紹介)
カテーテル検査・カテーテル治療(PCI)や、冠動脈バイパス術(CABG)などの外科的手術が必要と判断した場合は、岐阜県総合医療センターをはじめとする地域の基幹病院や大学病院へ速やかにご紹介いたします。
3. 「地域のかかりつけ医」としての継続的な再発防止サポート
基幹病院でPCIやカテーテル治療を受けられた後の患者様に対しては、定期的な検査や薬の処方調整を行い、二人三脚で再発予防に取り組みます。
狭心症・心筋梗塞についてよくあるご質問
胸の痛みが数分で治まります。受診したほうがよいですか?
受診をおすすめします。坂道や階段など体を動かしたときに現れ、安静にすると治まる胸の痛み・締めつけ感は、狭心症に典型的な症状です。症状が治まっていても冠動脈が狭くなっている可能性があり、放置すると心筋梗塞に進行することがあります。
安静にしても強い胸の痛みが続いています。どうすればよいですか?
15分〜30分以上続く激しい胸の痛みに冷や汗・吐き気・呼吸困難を伴う場合は、心筋梗塞など一刻を争う状態が考えられます。様子を見ずに、当院(内科 058-277-7757)へお電話のうえご来院ください。診療時間内であればそのままお越しいただいて構いません。
胸の痛み以外に、どのような症状が出ますか?
左肩・左腕・あご・歯・背中へ広がる痛み(放散痛)、冷や汗、吐き気、理由のない強い胸やけ、少しの動作での動悸や息切れなど、胸以外の症状として現れることがあります。糖尿病のある方や高齢の方では、痛みを感じにくいこともあります。
健康診断の心電図で異常を指摘されました。相談できますか?
ご相談いただけます。結果票をお持ちください。心電図・ホルター心電図・心エコー・血液検査・負荷心電図など、必要な検査を保険診療で行い、虚血性心疾患の可能性を評価します。
他院でステント留置(カテーテル治療)を受けました。当院に通院できますか?
可能です。循環器専門医が、治療後の再狭窄のリスクを踏まえて定期的な検査と処方の調整を行い、再発予防を継続してサポートします。紹介元の医療機関とも連携いたします。
受診には予約が必要ですか?
予約なしでも受診いただけます。お待ちいただく時間を短くするため、Webからの事前問診や医科WEB予約もご利用いただけます。
岐阜市中鶉で胸の痛み・息切れが気になる方へ
なかうずらクリニック(岐阜県岐阜市中鶉7丁目72-1)は、内科・循環器内科・呼吸器内科・小児科と歯科を併設し、専用駐車場をご用意しています。内科の診療は月・火・水・金・土曜の9:00〜12:00と16:30〜19:30(受付は午前11:40、午後19:10まで)、休診日は木曜・日曜・祝日です。詳しくは診療時間・アクセスのページをご覧ください。
坂道や階段で胸が締めつけられる、胸の痛みが安静にしても続く、以前より息切れしやすくなったなど、気になる症状がある方は、我慢せず早めに当院までご連絡・ご相談ください。